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雑考3 カルト化による被害 [カルト化・マインドコントロール]

教会のカルト化は集団心理であると前回書いた。そのメカニズムや対処について考えるのは後回しにして、カルト化においてどういった被害が発生しているのかをメモしておく。

世間において、カルト化が周囲に露見されるのは、性的逸脱(セクハラ)、暴力、金銭問題によってである。しかしこういった不祥事はカルト化被害の一部あって、というか、こういった問題が露見した頃には相当事態が深刻化していたのであって、たとえこのような問題が露見しなくても、あるいはこういった問題がなくても、教会のカルト化による被害者はいるのである。

カルト化の被害
・非難、制裁、いじめによる肉体的精神的苦痛
・特に排斥の恐怖による心的外傷
・個人と組織の葛藤によるストレス性障害
・社会不安障害
・人間不信
・信仰の破壊
・精神の退行
・家庭の崩壊
・近隣トラブル
・性的逸脱、暴力、金銭問題

性、暴力、金は犯罪行為であるので問題の客観性がある。しかしそれ以外は主に本人の内側の被害であって、それゆえ問題が潜在化する。被害者も、リーダーや組織を責めるよりも、自分を責めるだけである。リーダーや組織を疑ったり非難すると罪意識を感じてしまい、二重に苦しむ。なお性的逸脱、暴力、金銭問題にも精神的な被害、信仰の破壊、家族の崩壊が伴うことは言うまでもない。

カルト化の被害は、個人攻撃という形で現れる。カルト化している集団においては、教会のあり方に対して批判しただけで、「リーダーの指導に不従順な人」「教会の一致を乱す人」「サタンの手先」といった非難がなされ、制裁を受ける。時には内部一致を高めるためだけのスケープゴートとしてのいじめもありうる。もちろん、カルト化教会が普段からこうなのではない。普段は普通そうに見える。そしてこういったことは教会の中で普段は目立たない。そしてすべての者が深刻な被害をこうむるというわけではない。


これを読んでいて、普通の教会にさえ人が行かなくなったら、それは私にとっても不本意である。なので、念のため次のことを記しておく。

教会のカルト化被害というものは、普通の教会にとってはあまり関係の無い問題だろうと思う。「どの教会にも問題がある」という言い方があるが、そういう問題と教会のカルト化はやはり区別されるべき事柄である。

普通の教会であれば、仮にカルト化の小さな芽が生えたとしても、それは正されていくものである。しかし中には正されず、温存され、強化されていく教会(集団)がある。それはどのようにしてなのか。それは今後の記事に譲るとして、とりあえず今言えることは、「自分にもカルト化の危険性があるかもしれない」そう思っているところではカルト化は起こりにくいだろうと思う。自動車事故と似ていて、油断・過信・思い込みが事故を招く。
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