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卞在昌事件 水戸地裁土浦支部 無罪判決 [ハラスメント]

東京新聞 2011年5月20日夕刊
 教会で女性信者に乱暴したとして準強姦(ごうかん)罪に問われた韓国籍のキリスト教牧師卞(ビュン)在昌(ジェーチャン)被告(62)=茨城県土浦市=の判決公判が二十日、水戸地裁土浦支部であり、神田大助裁判長は「女性の証言の信用性は否定せざるを得ない。事実を認定すべき証拠は存在しない」として無罪(求刑懲役七年)を言い渡した。検察が主張する犯行日の二〇〇七年二月十七日の卞被告のアリバイが争点となった。判決では、被告は韓国から来日した宣教師らと自宅にいたとする被告側の主張について「宣教師のデジタルカメラで撮影した写真の日時の記録や出入国記録、宿泊したホテルの予約などから客観的に裏付けられる」と認定。一方、デジカメの画像データは改ざんされたとする検察側の指摘について「撮影日時が改ざんされたことを疑わせる事情は何ら存在しない」とした。女性の証言は「不自然ないし不合理さを否めない点が少なからず存在する」と信用性を否定した。起訴状などによると、卞被告は国際福音キリスト教会主任牧師だった〇七年二月、当時信者だった二十代女性に対し「私に従わなければ悲惨な人生を歩む」などと説教して女性を信じ込ませ、つくば市内の教会で抵抗できない状態にさせて乱暴したとされる。閉廷後、卞牧師は「助けてくれた人に心から感謝する。無罪は当然という気持ち」と神妙な面持ちだった。一方、女性の支援団体「モルデカイの会」の加藤光一代表(65)は「残念な結果。密室の被害なので証明するのが難しいと実感した。検察には控訴してほしい」と訴えた。猪俣尚人・水戸地検次席検事の話 判決を詳細に検討し、上級庁と協議の上、適切に対応したい。

まさかとは思ったが、本当にまさかであった。しかし無罪判決が出てしまう可能性もあったので前回の記事では念のため予防線を張っておいたのだが、それにしてもまさか無罪判決が出るとは思っていなかった。「裁判所は真実を明らかにする場ではない」とよく言われるが、まさしく今回ほどそう思わされたことはない。このような判決が出て被害者および関係者はどれほど無念であろうか。察するにあまりある。判決についての論評は次の機会にしたい。

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